効果量
有意差検定は標本が大きければ大きいほど有意になりやすい。有意差検定が行っているのは、その差(ex.2集団の平均差)の確率的な有意性を担保するだけ、サンプルサイズが十分であるかどうかを確認することである。サンプルサイズが十分大きければ、少しの差であっても確率的には有意とされうる。逆に言えば、わずかな差でもサンプルを十分に集めれば有意になるのだ。
サンプルサイズにかかわらず、その差の意味を示す指標として「効果量」が用いられる。効果量は分析によって求め方は異なるが、検定で用いられる検定統計量に比べて標本の大きさの影響をなくすようにしている。代表的な効果量として相関係数rが知られている。効果量rは平均の差の検定などでも応用的に用いられる。
効果量の判断目安
t検定
効果量dの絶対値 | 効果の目安 |
0.8 | 大 |
0.5 | 中 |
0.2 | 小 |
0 | なし |
一元配置の分散分析
効果量η2 | 効果の目安 |
0.14 | 大 |
0.06 | 中 |
0.01 | 小 |
0 | なし |
χ2検定
効果量V | 効果の目安 |
0.5 | 大 |
0.3 | 中 |
0.1 | 小 |
0 | なし |
相関,t検定
効果量rの絶対値 | 効果の目安 |
0.5 | 大 |
0.3 | 中 |
0.1 | 小 |
0 | なし |
回帰分析
決定係数R2 | 効果の目安 |
0.26 | 大 |
0.13 | 中 |
0.02 | 小 |
0 | なし |