ライティング実習2A 3組

2018年度 前期 火03 13:30-15:00 瀬田6-社会調査実習指導室

1-07 陳述を並列させる

語句では「・」や「と」「や」、あるいは箇条書きで並列させた。それよりも大きな単位(陳述)の時でも並列させるときは、その陳述内容の論理レベルを揃え、並列関係を明示する工夫をする。

根拠を並列させる

課題 研究目的

以下の研究目的を整理して記述し直せ。

研究目的は以下の1から4である。

  1. 家庭での子育てに対する、年代ごとの意識の差を明らかにする。
  2. 子育ての役割分担意識は、年代別に、どのような差があるか。
  3. 子育ての役割分担意識は、性別により、どのように現れるか。
  4. 男性、女性、それぞれが家庭での子育てに対して持っている意識の現状を明らかにする。

問題文の研究目的4つは1つの論点にまとめることが出来る。その上でそのための論証を並列に列挙する。

論点
家庭での子育てに対して属性で意識にどのような違いがあるのか
主張
論証
分析対象
観点
これら対象×観点の分析結果(データ)が根拠(エビデンス)となる

解答例

本研究は家庭での子育てに関する社会的な意識のあり方を総合的に記述することを目的とする。

本研究の分析対象は以下である。

  • どのように子育てすべきであるか
  • どのように子育てを役割分担するべきか

本分析対象を次の二つの観点から分析する。

  1. 年代
  2. 性別

並列させた陳述を数え上げる

以下の文はどの陳述が並列関係にあるのかが見えづらい。整理して読み取れるよう文を修正せよ。

問1 留学生から見た中元歳暮

留学生である筆者にとって、日本のお中元、お歳暮は、賛嘆に値する習慣である。目上の人に対して日頃の感謝やご無沙汰のお詫びを、一斉に贈り物によって表現できるのだから、まだまだ「縦社会」である日本には便利な習慣である。一人暮らしの年寄りに対して季節の贈り物をすることが出来るので、「高齢化社会」に向かう日本では必要な習慣である。ある日、知人から心のこもった贈り物が届くというのは誰にとっても嬉しいものである。

留学生である筆者にとって、日本のお中元、お歳暮は、賛嘆に値する習慣である。以下に二つの理由を述べる。第一に、目上の人に対して日頃の感謝やご無沙汰のお詫びを、一斉に贈り物によって表現できるのだから、まだまだ「縦社会」である日本には便利な習慣である。第二に、一人暮らしの年寄りに対して季節の贈り物をすることが出来るので、「高齢化社会」に向かう日本では必要な習慣である。以上が二つの理由である。ある日、知人から心のこもった贈り物が届くというのは誰にとっても嬉しいものである。

問2 中元歳暮の利益

第2節 お中元、お歳暮が社会にもたらす利益

日本のお中元、お歳暮の慣習が日本社会にとってどのような利点をもたらしているのだろうか。贈り手および貰い手にとって有用である。贈り手は日頃お世話になっている人に対して、直接出向いて感謝の気持ちを述べるべきところ、物を贈ることで代替できる。貰い手は、訪問によって時間が割かれることがなく、実用的な物をもらうことができる。経済を活性化している。お中元・お歳暮用の商品が作られ、それが生産者から卸売業者、小売業者、貰い手という順で流通する。配達アルバイトなどの期間限定の労働需要も発生させる。

このようにお中元・お歳暮の監修は、消費者にとっても業者にとっても有益で、日本社会に利点をもたらしている。

第2節 お中元、お歳暮が社会にもたらす利益

日本のお中元、お歳暮の慣習が日本社会にとってどのような利点をもたらしているかを以下に2点整理してみよう

1点目として挙げられるのは「贈り手および貰い手にとって有用である」という点である。贈り手は日頃お世話になっている人に対して、直接出向いて感謝の気持ちを述べるべきところ、物を贈ることで代替できる。貰い手は、訪問によって時間が割かれることがなく、実用的な物をもらうことができる。

2点目として挙げられるのは「経済を活性化している」という点である。お中元・お歳暮用の商品が作られ、それが生産者から卸売業者、小売業者、貰い手という順で流通する。配達アルバイトなどの期間限定の労働需要も発生させる。

このようにお中元・お歳暮の監修は、消費者にとっても業者にとっても有益で、日本社会に利点をもたらしている。

問3 中元歳暮の問題

日本社会におけるお中元、お歳暮の習慣

お中元、お歳暮の習慣は見直されるべきである。日本社会の変化を認識し、お中元、お歳暮の習慣が時代に合わなくなっている。現代は個人の趣味や志向が多様化し、贈られる側の趣味や志向を把握することが難しい。カタログギフトが重宝されるのはその表れである。相手の好みの贈り物を選ぶことが困難なことから贈る側は精神的に負担を感じる。贈られる側にとっても、趣味や志向に合わないものをもらったときには負担になる。日本は世界でも優秀の豊かな国となりモノが溢れている。モノを揃えることよりも、いかにモノを減らしてスッキリと暮らすかということを特集した書物が流行るぐらいである。こうした「モノ余り」の社会の中で、実用品を貰うという喜びは、以前と比べて薄くなっている。

日本社会におけるお中元、お歳暮の習慣

お中元、お歳暮の習慣は見直されるべきである。以下二つの側面からその理由を述べる。これら二つの側面から、日本社会の変化を認識し、お中元、お歳暮の習慣が時代に合わなくなっていることを再確認したい

  1. 個人主義の強まり

    現代は個人の趣味や志向が多様化し、贈られる側の趣味や志向を把握することが難しい。カタログギフトが重宝されるのはその表れである。相手の好みの贈り物を選ぶことが困難なことから贈る側は精神的に負担を感じる。贈られる側にとっても、趣味や志向に合わないものをもらったときには負担になる。

  2. 「モノ余り」傾向の強まり

    日本は世界でも優秀の豊かな国となりモノが溢れている。モノを揃えることよりも、いかにモノを減らしてスッキリと暮らすかということを特集した書物が流行るぐらいである。こうした「モノ余り」の社会の中で、実用品を貰うという喜びは、以前と比べて薄くなっている。