マップを作る
- 本章で用いる実習用ファイル
課題抽出の手法
- 課題解決型文章…論文・報告書・提案書
-
個別具体的なデータを根拠として一般抽象的な課題に関する主張を行う。
- 基本ツール
-
- MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)
-
複数の概念(ターム)の論理レベルを揃え、並列関係を明確にする。
- 並列に置いたとき、ダブっているものがあれば整理する。
- 並列に置いたとき、足りないものがあれば補足する。
- 発散…個別具体的な情報を幅広く数多く洗い出す。
-
- 自由発散法…ブレーンストーミング
- 強制発散法…ロジックツリー(論理階梯ごとに発散)
- 強制発散法…ポートフォリオ分析における象限内での発散
- 集約…一般抽象的な概念で情報を整理する。
-
- グルーピング
- ラベリング
- ポートフォリオ分析-座標軸抽出・設定
- 法則性・構造発見
※「理論」・フレームワークの活用
- 課題発見・解決の流れ
-
発散と集約の往復運動の中で主張を洗練させていく作業
- ボトムアップ(下向…まず具体的事例から出発する)
- 発散(個別・具体)→集約(一般・抽象)
- ブレーンストーミング
- マップ
- KJ法
- ブレーンストーミング
- トップダウン(上向…まずは抽象的概念から出発する)
- 集約(一般・抽象)→発散(個別・具体)
- ロジックツリー
- ポートフォリオ分析
ブレーンストーミング(ボトムアップ型の自由発散)
論点を摘出する際、初めに行う自由発散法。
- あたえられたテーマに対して自由に(手当たり次第に)ワードを書き出していく(自由発散)
- 関連ある項目を線で繋ぐ(「マインドマップ」:一つの流派・やらない場合もある)
- ブレスト4原則
-
- 批判厳禁
- 自由な発想
- 質より量
- 連想を働かせよ
課題:ブレーンストーミング(形式)
「発言の少ないブレストを活性化させる方法」についてブレーンストーミングを行え。
ロジックツリー(トップダウン型の強制発散)
具体的な情報・アイデア出しを行いたいときに行う強制発散法
ブレーンストーミングで集まったワードを整理し、さらにワードを増やすときにも用いることができる。
- テーマ(お題)から直接導けるアイデアを出す
- 1.と同じ論理レベル(抽象度)のアイデアをひねり出す
- MECEを意識せよ
- 自由な発想も大事(ブレスト的)
- 論理レベルの異なるアイデアが出たときは保留(後で再利用)
- 1,2で出されたアイデア一つ 一つを新たなお題としてそこから導けるより具体的なアイデアを出す
- 同様に前段のアイデアから導かれるより具体的なアイデアを出していく
課題:ロジックツリー(形式)
あなたは飲料メーカーの製品企画部のメンバーである。鳴り物入りで開発された新商品(お茶)の販売が振るわない。この件についてレポート作成を命じられた。そのために使えるデータとしてどのようなものがあるか、具体的に列挙せよ。その際ロジックツリーを用いて、体系的に「発散」を行え。
ポートフォリオ分析
座標軸を設定した二次元グラフの中にワードを布置して分析を深める
ブレーンストーミングで集まったワードを整理するときに用いることが多い。
課題:ポートフォリオ分析(形式)
自由にテーマ(野球選手・芸能人・昆虫etc)を決め、そのテーマについて適宜2軸を設定し、ポートフォリオ分析を行え。
- 2軸思いつくテーマを定めると良い
ブレーンストーミングからポートフォリオ分析へ繋げる流れ(例)
- テーマに関連するワードを多数出す(発散)
- ブレーンストーミング
- ロジックツリー
- ラベル付け
- ブレスト・ロジックツリーで得られたワードの中から、似た内容のワードをまとめる(集約)
- グループにふさわしいラベルを付ける(集約)
- ポートフォリオ分析
- ラベルの中から対立項を引き出し、座標軸をひねり出す(集約)
- 座標軸を元に二次元グラフを作成する
- 現れた四つの象限内でワードを増やす(発散)
- 再度グルーピングして、ラベルをつける(集約)
例題:明智光秀の天下取り
あなたは織田天下布武財団近畿統括本部と顧問契約をしている斉藤コンサルティングの上級コンサルタントである。専務取締役本部長である惟任日向守(明智光秀)はCEO織田信長を討ち果して、天下を手に入れようともくろんでおり、それが可能と思われる状況が到来した。斉藤コンサルティングは財団内外の状況をまとめたうえで、このもくろみの正否を含めた今後の方向性についての提案書を作成することになった。
あなたのミッションは提案の方向性を簡潔に記した提案概略(350字以内)を書くことである。
課題:観光地としての大津市(形式)
- 課題
-
あなたは大津市にある大学に通っている。同級生には京都や東京の大学に進学したものが多い。同級生の集まりでかれらから「大津?なにがあるねん。あんなところにおったら暇でしゃーないやろ。ああ大津の大学なんか行かんで良かった」と馬鹿にされた。大津市の観光地としての魅力を無知蒙昧で傲岸不遜な友人たちに知らしめよ。(200字以上)
- 作業手順
-
- 観光地としての大津市についてブレーンストーミング
- ワードをグルーピングして、グループラベルをつける
- 軸を設定してポートフォリオ分析
- 得られた結論をパラグラフライティング(「パラグラフを作る」解答例(p.32))する